栄養科
○データ分析栄養学の実践に向けて
現在、ドライフード・ウェットフード・療法食・手作りごはんなど、数多くのごはんがあり、なにをあげれば良いか迷いがちです。
その多くの選択肢の中から、お気に入りを見つけてあげるのは飼い主様の役割です。
ただ、そのお気に入りのごはんが愛犬・愛猫の健康にとってベストかどうかをチェックするのは獣医師の役割です。
当院では検査データやエビデンスに基づく「栄養学」に力をいれております。
「EBVN=Evidence based veterinary nutrition」を信念に、
今のフードや手作りごはんが本当に体にとって合っているかを科学的に見極めていきます。
検査データをみて、食事についてのアドバイスをしています。また必要であればレシピ等も一緒に考えていきます。
私たちの栄養指導の方針として「このフードでなければ絶対に駄目!」ということはありません。
飼い主様が今やられていることに対し、「そのままで良い・こうしたらもっと良い・これはやめた方が良い」などを
血液検査や画像検査のデータを見ながら、お話させて頂きます。
また、これまでに蓄積したデータを学会発表や論文等に還元し、新たなエビデンスとなるように活動しています。
犬の「データ分析栄養学」の確立に向けて、データと健康状態と食事の兼ね合いについて日々研鑽しております。
※今のところ、ワンちゃん中心に取り組んでいます。
栄養外来について
栄養外来
手作りごはん(レシピ作成など)をはじめ、栄養相談は時間をかける必要があります。
通常の診療時間の中では時間的な制限があり、細部までお伝えできないことがあります。
通常時間とは別に、「お昼休みの時間帯」に特別に時間を設けて、栄養外来をおこなっています。
※通常診療とは「別の診察料」が発生します。下記を参考にください。
※直近に他の動物病院様で検査を行われている場合はそちらの結果をお持ちください。
診察+栄養相談料
・検査データ持ち込みあり 3,300円(税込)
・検査データ持ち込みなし 2,200円(税込)+別途血液検査代(8,800円〜)がかかります。
・新規の方は別途初診料が1,650円(税込)がかかります。
論文発表+研究発表・症例報告
○栄養指導関連に関する研究・発表 〜データ分析栄養学の確立に向けて
*手作りごはんで取りにくいとされる「亜鉛」や「銅」について調べました。
2018年「血清亜鉛・血清銅の測定~手作り食とドッグフード食の比較」(ペット栄養学会)
2019年「手作りごはんをはじめとした犬の栄養指導における血中微量ミネラル測定を含む血液検査の有用性の検討」(獣医内科学アカデミー)
→ドッグフードの基準よりも「亜鉛」や「銅」が少なかった手作りごはんを食べていた犬の健康状態も評価しました。
*通常であれば糖尿病の猫には糖尿病用の療法食を用いますが、腎疾患のある猫には高たんぱく食はかえって負担になります。
2019年「腎臓病用療法食に変更したことでインスリン投与量が減量できた猫の2症例」(ペット栄養学会)
*手作り食も療法食も極端な栄養組成の食事であることが多いです。
「レシピ」や「手作りごはん」は作って終わりではなく、そこからが”本当の始まり”です。
2023年「手作り食の有用性と健康評価〜たんぱく質を制限した手作り食が奏功した慢性腎臓病の柴犬の2症例」(獣医内科学アカデミー)
*国産フードで、栄養強化剤をほとんど使用していない新しいタイプのフードが流行っていますが、、、。
総合栄養食という資格のあるフードはペットフード公正取引協議会に入会している会社のフードだけです。
*AAFCOの養分基準はあくまでもドッグフードの養分基準だと捉えています。
2024年「ドッグフードの都市伝説を検証する
〜栄養添加物(強化剤)を使用しない流行の無添加フードはAAFCOの養分基準を満たしているのか?」
(獣医内科学アカデミー)
2024年 「一般的な栄養添加物を使用しない国産”無添加"ドッグフードの実態」(ペット栄養学会)
2024年 「AAFCOの養分基準を満たしていないドッグフードを長期間給餌されたイヌ10頭の健康評価」(ペット栄養学会)
*若くて元気なのに、健康診断で「腎臓の数値」が高かった?実は検査数値に食事やおやつが関係していることもあります。
言われるがまま、とりあえず腎臓病用の療法食に変えていませんか?
食事を見直すことで、腎数値が改善された3症例についての報告です。
2025年 「データ栄養分析学の確立に向けてー食事中のタンパク質源を変更したことで腎数値の改善がみられた3症例」
(ペット栄養学会)
○高脂血症に関する研究発表
*犬にも脂質代謝異常があります。高コレステロール血症にはオメガ3脂肪酸サプリが有用とは言われていますが、
あまり報告例はありません。栄養指導でよく反応があった1例を紹介させて頂きました。
2021年「高脂血症のチワワに食事療法とモエギイガイ抽出脂質物を投与することで改善が認められた栄養指導の1例」
*たくさんの犬の血液検査結果を読み解くことでわかることがあります。
2025年 「イヌ3922例における血中トリグリセリド濃度の回顧的研究(2016〜2025年)」(ペット栄養学会)
○アレルゲンの混入に関する研究・発表
*人の食品ではアレルゲンの混入に関しては厳格な基準がありますが、犬ではありません。結果として…。
2021年「ドッグフードの都市伝説を検証する~原材料に表記のないアレルゲンの混入はあるのか?」(獣医内科学アカデミー)
2021年「イヌの食物アレルギー用療法食における原材料表記のないアレルゲン混入の実態調査」(ペット栄養学会、原著論文)
2021年「イヌの食物アレルギー用療法食における原材料表記のないアレルゲン混入の実態調査2021」(ペット栄養学会)
2022年「ドッグフードの都市伝説を検証する~原材料に表記のないアレルゲンの混入はあるのか?(缶詰編)」(獣医内科学アカデミー)
*原材料に表記のなり微量アレルゲンの混入がワンちゃんに痒みを起こしていた可能性があります。
2022年「ドッグフードの原材料に表記のないアレルゲンの混入に着目し、療法食を変更したことで、皮膚症状が軽減された柴犬の1例」
(ペット栄養学会)
2023年「ドックフードの都市伝説を検証する〜原材料に表記のないアレルゲンの混入に着目し、療法食を変更したことで、
皮膚症状が軽減した慢性腎臓病の柴犬の2症例」(獣医内科学アカデミー)
*どれだけ小麦の混入があるかを調べたら、交差抗原性の話になりました。
*小麦アレルギーのワンちゃんも安心して食べれるという小麦グルテンフリーのフード。大麦を使用していませんか?
2023年「原材料に小麦の表記がないドッグフードに含まれる小麦の含有量について」(ペット栄養学会)
2025年「ドッグフードの都市伝説を検証する〜そのドッグフードって本当にグルテンフリーですか?」(獣医内科学アカデミー)
○ドッグフードに関する研究・発表
*ネットではドッグフードに熱湯をかけると栄養素が破壊されると言われていますが…。
2020年「ドッグフードの都市伝説を検証する~熱湯でふやかすと栄養組成が変化する?」(獣医内科学アカデミー)
